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第二回 ゴシック(サンセリフ)は足りているのか? |
| 加藤 | AXIS Fontシリーズは、なぜ作られたのかという疑問があるんですが。 AXIS誌というものがあって、それにあわせて作るという部分を抜きにして。お話していただけますでしょうか? |
| 鈴木 | 具体的には新ゴシックという存在があって、あまりにも使われすぎているので 新ゴ以外にも選択肢として、ウェイトもファミリーも豊富な和文のサンセリフが欲しいなというのがありました。 新ゴは存在としても、デザインとしても意識しています。 |
| 加藤 | デザイナーは新ゴを一番よく使っているし、本当にありとあらゆる使われ方をしていて、圧倒的ですからね。 |
| 鈴木 | 欧文の世界だと、サンセリフといっても、ものすごいバリエーションがあって、オールドスタイル、モダン、ジオメトリックなどいろいろなあるんですけど。 書体マップみたいな部分で言うと、日本のゴシック体にはまだまだ空いている所があるんじゃないかなぁと。 AXIS Fontはそういう僕の頭の中にある、空いている部分のマップに置いてみたわけなんです。 |

| 加藤 | ゴシックについては、本当にデザイナーはまだまだ足りなくて困っています。 |
| 鈴木 | そうなんですかねぇ。 |
| 加藤 | 困っていると思います。 |
| 鈴木 | どういう所が特に足りないと思いますか? |
| 加藤 | 僕自身は、ゴナ以降のデザインにゴシック全体が引っ張られすぎていると思っています。 デザイナーが使うにしても、一般の人が使うにしても、 時代とのギャップが出始めているんじゃないかと。 |
| 鈴木 | 今の人がかっこいいと思うゴシックのスタイルは、まだ別にあると。 |
| 加藤 | そうですね。僕の世代だと新ゴ=カッコイイと捉えていると思う。 若い人に好感度調査をやったら新ゴは「やぼったい」と感じる人が結構多いんじゃないかと。 |
| 鈴木 | そういう結果が出るかもしれませんね。 |
| 加藤 | 時代の流れというか、そろそろ厳しいなみたいな。 雑誌とかもここ数年は「クウネル」とかの影響もあって 新ゴなどのモダンなゴシックで、誌面を作るにはテイスト的に難しいなと言うか そういった誌面が増えてきている気がします。 それは、若い人たちの意識が何か変わってきているからじゃないかなと。 今の人たちは、間というか空気感みたいな物を大事にするし 文字の書き方も逆に正方形を意識しない書き方に変わってきている。 |
| 鈴木 | 若い人というのは何歳ぐらいですか? |
| 加藤 | 10代〜20代前半です。特に女性を意識して話しています。 女性の方が字への意識が高いと思っているので。 書くのも読むのも女性の方がきっと多い。 逆に男性は実用であれば気にならない部分も多い。 少なくとも、書くことに関しては、女性の方が絶対多いだろうと思っています。 |
| 鈴木 | そうでしょうね。 |
| 加藤 | なので普通にブログを書くのにも今のゴシックでは気持ちを伝えにくい。 |
| 鈴木 | ざっくり男と女にわけちゃうと怒られちゃうかもしれないんだけど。 大学でレポートを見ると、男の方がキレイに書く意識は低いかもしれない。 女性が平均80点くらいだと男性は70点を下回る、ヘタしたらもっと違う。 見せる意識というか、自分の一部という考えがかなり強く、男には基本的にそんなにない気がします。 |
| 加藤 | そういう風に考えていくと、ゴシックでも全然空いているマップがある気がします。 |
| 鈴木 | 加藤さんのサイトにくる人や、本を買う人の男女比はどのくらいですか? |
| 加藤 | 実際は6:4で女性が多いと思っています。 掲示板に書き込んだり、アクションを起こすのは特に女性が多いです。 |
| 鈴木 | 美術系の大学では最近は女性の方が多いんですが、仕事をしたり、活躍しているデザイナーの数はまだ男性の方が多いと思うんです。 それが実際に使って買う、フォントの男女比に反映されている。 それがあと5年、10年すると女性が増えてくる予感はします。 |
| 加藤 | そんな気がしますね。 |
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