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第一回第二回第三回|第四回|第五回

第四回 フォントのモダンを改めて考えてみると

鈴木 僕らが書体をモダンというときに、かなりこういうのだという、
いくつかの具体的なイメージがガッチリあるんです。
もしかしたら、そういう所からキッチリ検証をしなおす必要があるのかもしれないな。
ヒューマンってのは難しいよね。何、ヒューマンって(笑)
ジオメトリックってのは定義がしやすいんですけども。
加藤 モダン、オールドという判断は難しいですね。
最近はオールドなテイストも、モダンな誌面でうけていますから。
鈴木 新ゴが「やぼったい」と感じる人がいるんじゃないかという話ですが、
もし、若い人から徐々に新ゴがクールじゃないと感じ始めているとしたら、
モダン-サンセリフの代表格とも言える新ゴが
モダンじゃないんじゃないの、ということも言えるわけで。
加藤 再び新ゴがモダンでクールだと強く感じる時もあると思うんですが、
今の現状から言えば、歴史のサイクルとしてバツが悪いというか。
新ゴ自体は、僕も好きなんですが全体的な時代の流れとしてイマイチかな。
何年目かはキッチリ知らないんですけど。
小澤 えーと、90年ですかね。
鈴木 写植の新ゴは90年ですって。
古いと言っても、まだそれぐらいか、意外だな。
ゴナは、どうだったっけな。

ゴナ 新ゴ
ゴナの文字 新ゴの文字



加藤 ゴナはでて結構経っているのに、そんなに古く感じないほうが驚きです。
鈴木

ゴナはよくできてますからねぇ。 30年経ってます。
僕は新ゴは横組みが綺麗だと思っているんだけど、ゴナは縦がいいと思うな。

小澤 ゴナは(フトコロが広いゴシックでありながら)骨格がしまっ
てますから
鈴木 この流れを未だにモダンとしているとなると
感覚がずれてきているというのもわかりますね。
加藤 ずれてるんだけど、ズレが無いように
デザイナーが調整しているのかもしれないです。
鈴木 固定観念的な所があってモダンな誌面だから
モダンと言われているフォントを使っている。
それはすごくある気がするなぁ。
加藤 ちょっと違和感がありつつも、雰囲気を調整することで誌面まとめている。

鈴木 では、明朝体なんかの意識はどうですか?
本文用書体の王道だと、しばらく前までは言えたのかもしれない。
だけど、今は見出しはゴシックで、本文は明朝というのは少なくとも無い。
明朝体が今後どうなっていくのかは、僕がすごく興味を持っていて、
10代の人たちが明朝体から何を感じているのか?
加藤 僕は実は、若い人はそんなに明朝体について考えていないんじゃないかなぁと思っています。
明朝体の中での違いがわからなくなって来ているんじゃないかと。
鈴木 文庫で本を読まなくなってきている世代が増えてきているとなると
明朝体に対する微妙な味の感性が磨かれないんじゃない。
加藤 たぶん年々、明朝体を見る機会は減っていくと思います。
携帯電話もそうだし、パソコンもゴシックが主流ですから。
ゴシックで本文を見ることに違和感が無くなるんじゃ。



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